超趣味的蹴球観戦記 Vol.2 [2005.04.23] 

― 関東社会人サッカーリーグ2部 第2節 青梅FC VS 飯能ブルーダー ―



前回はフリースタイルフットボールの模様をお伝えしましたが、第2弾の今回はいよいよタイトル通り、試合の観戦記をお届けします。
幾多の苦難を乗り越え、昨年悲願の関東リーグ2部昇格を成し遂げた飯能ブルーダーのアウェーゲーム。
開幕戦は1部から降格した韮崎アストロスに2-4で敗れてしまった為、どんな形でも勝利が欲しいところです。

ホームで待ち受けるのはこちらも1部から降格の青梅FC。開幕戦はブルーダーと共に今季昇格した東芝府中に3-1で勝利しています。

私が試合会場の駒沢第2球技場に着いたのが10:00頃。試合は12:00からですが、別に時間を間違えたわけじゃありません。
両チームのウォーミングアップもつぶさに観察しようと早めに現地入りしたんですが(飯も食わずに)、会場に近づくと明らかに試合中と思われる歓声が聞こえてくるじゃありませんか!おかしい…開始時間を間違えたかと思って青ざめながらフェンス越しに中を覗くと、何やら見覚えのあるユニフォームが試合してます。マンUもどきの赤いチームが。

プリンスリーグU-18関東 
浦和レッズユース VS 帝京高校の一戦
どうやら関東社会人リーグの前にプリンスリーグ、浦和レッズユースVS帝京高校の試合が組み込まれていたようです。せっかくなので(タダなので)観戦することにしました。
髪型などもみんなシャレた感じで、控え選手もリラックスしまくってるレッズユースに比べ、補欠の上級生に率いられた5、60人の下級生部員が一糸乱れぬ応援を繰り広げる帝京(たまに「オラー声出せよ!」とか怒鳴られてる)、いかにも高校サッカーって感じでいいですね。立派なサラリーマンになれそうです。
キックオフ10分位から観始めたんですが、両チーム共気持ち悪いくらい走ります。プレッシャーが早いのなんの。
序盤はややレッズユースの方に分があるかなといった感じですが、3バックの距離が近すぎてなかなか下でボールが回せず、苦し紛れに前線や中盤の選手に当てた所を帝京の中盤の早いアプローチに潰され、良い形が作れません。
対する帝京もボールを奪うまでは良く連動しているんですが、攻撃に移ってからの切り替えが遅く全くシュートまで持ち込めません。
0-0で前半が終わるかと思われたロスタイムにセットプレーからレッズユースが先制。1-0、レッズユースリードでハーフタイムに入ります。

スタンドにはたくさんの観客がいましたが、父兄や現役選手が多い為か、よほどのサッカーマニアなのか、みなさん非常に目が肥えてます。
見逃してしまいそうなちょっとした好プレーに感嘆の声が上がったり、些細なミスに顔をしかめたり、ワンプレーごとに表情が変わります。
ゲーム内容に関係なく大騒ぎでコールし続ける最近の代表サポーターに見習ってほしいものです。

後半が始まると同点を狙う帝京が攻勢をかけますが、それも5、6分を過ぎると徐々にレッズユースのペース。
前半とは打って変わってグラウンドをワイドに使った攻撃で完全にゲームを支配します。疲労からか帝京の寄せも一歩づつ遅れ始め、65分に左サイドを完全に崩され追加点。
「3点4点5点6点…何点入るか分からない♪」という帝京応援団の歌が虚しく響きます。状況をわきまえた応援が必要です。
82分にレッズユースの途中出場したFWの選手が暴力行為で一発退場。遠くてよく確認できなかったんですが、ハイボールの競り合いの時に故意に肘打ちをしたように見えました。退場した選手のプレーはもちろん褒められるものではありませんが、それを野次る帝京応援団の行為には好感が持てませんでした。顧問の先生にはサッカーだけでなく、スポーツマンとして、立派な社会人になれるような指導もしてほしいものです。
結局試合は2-0のまま終了。両チーム共良く頑張りました。
しかし最近の高校生のうまいこと。特にレッズユース。しかもよく走るし。どういう指導したらこんなにうまくなるのか、謎です。

そうこうしてる内に時間は11:50分、キックオフまで10分。いつのまにか飯能ブルーダー、青梅FCの両チームもピッチ前に登場しています。
我らが同級生の星、河崎君もキャプテンマークを付けてスタメンです。
試合前なので邪魔にならない程度に挨拶。「頑張れよ!」
ブルーダー、青梅共に4-4-2の布陣…と思ったらブルーダー何回数えても10人しかいません!ベンチも慌しい様子。どうした?ハンデ?しかしそのまま試合が始まってしまいました。

開始3分にいきなりピンチ。右サイドを深くえぐられて際どいクロスは中央のFWの頭に間一髪合わず、8分にはコーナーからヘッドがバーの上。
ちょっとやばいよコレ〜、と思ってたら20番の選手がIN。やっとメンバーが11人に戻ります。クソでもしてたんか?と思ってよく見たら20番の0の部分が微妙に歪んでる。ユニフォーム忘れたか。おっちょこちょいだなぁ…
まあいいや!気を取り直して頑張れぃ!
序盤は硬さの見えたブルーダーですが、10分に小木曽選手の左足の強烈なシュートをきっかけにリズムを掴みます。
30分またもや小木曽選手が今度は右足でシュートを放ちますが、DFに阻まれ得点ならず。

闘将、河崎健太郎 左サイドバックで好プレーを披露
32分には右サイドからゴール正面を経由してペナ左45度でボールを受けた工藤選手が左足のキックフェイントでDFをかわしGKと1対1。
しかし右足で放ったシュートはゴール右上にふかしてしました。お互い好機を逃し、ゲームが落ち着き始めた矢先の39分、相手DFの連携ミスを見逃さなかった穂積選手がボールを奪い、そのまま持ち込んで先制ゴール!さすがは昨年県1部のタイトルを総ナメにした男!抜け目ないです。
先制点から2分後、ホッと一息このまま前半終了してくれ!と思っていたらゴール正面約25〜30mの位置でFKを与えてしまいます。
ま、距離もあるし大丈夫だろうと余裕かまして見てたらなんと直接ゴール!恐るべし関東。

ハーフタイム 気合を入れ直す飯能ブルーダー
1-1で前半終了。勝負の行方は後半に持ち越されます。
前半は河崎君もナイスなプレー。常にインターセプトを狙いながらもしっかり裏もケアする絶妙のポジショニングで、左サイドからピンチになることはほとんどありませんでした。
後半は前半終了時と同じメンバーでスタート。何とか勝ち越し点が欲しいところだったんですが、8分に中央から一瞬の隙を突かれ逆に決められてしまいました。
前節も逆転負けしている為か、なんとなくベンチも暗いムードに。祈るような表情でピッチの選手達を見つめます。
しかし同点ゴールは意外に早く訪れます。失点から10分後の後半18分、中盤で相手DFの不用意なパスを奪った清水選手が左サイドのスペースに完璧なボールを送ると、その折り返しをまたもや穂積選手が押し込み2-2。
その後はお互いにチャンスを迎えますが、得点できずに引き分け濃厚と思われた終了1分前、ゴール正面約20mのFKを飯能ブルーダーの河野選手が直接叩き込む劇的なゴールで熱戦に終止符を打ちました。

終了直前の劇的なゴールで関東初勝利!後ろの二人はブルーダーのサポ。すごく熱いです。


試合終了後、健闘を称え合う両チーム
青梅FC (2-3) 飯能ブルーダー

記念すべき関東初勝利です!内容も一進一退、手に汗を握る好ゲームで非常に楽しめました。
今後も厳しい戦いが続くと思いますが、埼玉の代表として是非頑張ってほしいものです。今日のような気持ちのこもった試合を続けて行けば、必ず結果は付いてくると信じてます。GOーーー!bruder!

観戦、メモ、写真撮影と非常に慌しく、全てが中途半端になってしまいました。もしかしたら試合経過や選手の名前など間違いもあるかもしれませんがご了承ください。観戦記は過酷です。アシスタント募集!

超趣味的蹴球観戦記、第3弾はいつ、どのスタジアムに現れるか。
はたまたこれが最終回なのか!?

乞うご期待。

最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(_ _)m
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